Formal wear ~why? japanese people !~

scylt/ 1月 18, 2018/ よもやま/ 0 comments

新年も明け、最初のブログという事で

scyltへの想いを胸に秘め、ここでは洋服、シャツ、デザインの事を徒然と粛々と。

新年にちなんで、「Formal wear」に関して。

Formal wear、日本語に訳せば 「正装」、

式典や冠婚葬祭に使い、一般的には、洋服の正装=「燕尾服」、和服の正装=「紋付き袴」位のイメージは持っていますが

実際にはそのイメージ以上に、その中に幾つもの階級が分かれ、シーン毎に「正しい」スタイルが決っています。

今回は、この洋服におけるフォーマルウェアを、分かりやすく一覧にまとめた資料をご紹介したいと思います。

scyltにとって、フォーマルシーンのスタイリングやディテールは、インスピレーションの源。色んな参考文献をあたったりしますが、その中でも、分かりやすくまとまっていたのでお勧めできます。

文献は、メンズファッション誌の草分け的存在「MEN’S CLUB」の 別冊シリーズ「MEN’S CLUB BOOKS」シリーズの第7巻「Formal wear」(1985年発刊)から拝借してます。

フォーマル正礼装一覧

フォーマル正礼装一覧 by MEN’S CLUB BOOKS

正装コーデ

グレーの網掛けが正装の組み合わせ

ポイントは、3つあります。

まず一つは、正装と準正装に分かれている事

もう一つは、18時(日の入り)を境に、スタイリングが分かれる事

そして最後に、ジャケット&パンツ、更にシャツやアクセサリーとシーンによって組み合わせが決まっている事です

西洋の近代社会(19世紀以降の上流階級)では、1日にニ度三度、シーンに合わせて着替える事が一般的、その社会歴史の流れの中で 昼間正装と夜間正装、そして昼間準礼装と夜間準礼装が分かれ、それぞれのシーンにおいて、元来の意味からもたらされたアイテムのチョイスが決ってきたという訳です

よく指摘されるのが

「タキシードスーツ」の着用は、夜間準礼装のスタイリングであるので、朝・昼から着用するのは間違い、場違いとなるし、昼の結婚式で「テールコート=燕尾服(燕の尾の様に、裾が2つに割れている)」を着用する新郎や新郎父なども、同じく「why?  japanese people !」になるのです。

洋服には、ファッションという観点だけではなく、歴史に基づく社会的象徴の意味もあるわけで、ある一定以上のシーンにおいては、求められるべき最低限の素養と言えるのでしょう。

それはさておき、

このフォーマルウェア、もう少し歴史的に突っ込んでいくと・・

そもそも、正装の始まりは、18世紀西欧近代社会 フランス革命史などでも出てくる下図のカットインコートが、モーニングコートに変わっていった所から始まります

Vintage engraving of History of Fashion Mens Costumes during the French Revolution

Vintage engraving of History of Fashion Mens Costumes during the French Revolution(ネット画像拝借)

その背景には

18世紀末歴々と続いていた貴族社会を倒壊させた、フランス革命の原動力「サン・キュロット」=「キュロットをはかない人」=「労働者階級=下層階級」の活躍があります。

彼らは、世界史における「現代」への扉を開いた歴史の主人公になるわけですが、「服装史」においても、同様の趨勢を作りました

それまで社会の主人公であった貴族階級が着用していたキュロット(ハーフパンツ)&長靴下からの決別、それが現代の洋服=スーツスタイルへのをもたらす事になった訳です

フォーマル年表

フォーマル正礼装一覧 by MEN’S CLUB BOOKS

フォーマルウェアヒストリー一覧でも、始まりが18世紀末からになっているのは、それが理由です。

フランス革命後、19世紀初頭「燕尾服」の登場、ここからいわゆる「現代服」の始まりですね。

その後、19世紀真ん中の「ミシン登場」も、服装史における大きなターニングポイントになります

現在、ファッションのトレンドは、ストリート・ダイバーシティ。

フランス革命後のファッション革命と同じく、こちらも上流階級ではなく、よりマスの下層階級から台頭してきたファッションの流れです。

歴史は常に繰り返すと言いますが、ファッション史もその例に漏れないと言えるのでしょう。

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