オーダーシャツ出来上がり

scylt/ 9月 4, 2016/ ビスポークの徒然/ 0 comments

 

オーダーシャツ完成 という事で、流れや仕様などをご紹介します

scyltは、フルオーダーシャツの為、製品を作る前に、まず仮縫いから始まります。

もちろん、パターンも自ら引き、仮縫いも自ら縫います。

製品縫製は、基本的に工場に依頼するのが通常の流れですが、今回は自ら縫製も担当。

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お客様は、身長 約170㎝ 体重 65㎏前後

運動・筋トレをしっかりやられているので、細身ながらもしっかりと

肉付きのあるタイプ。

バックスタイルに集約される、ジャストフィットはフルオーダーならではかと。

横からのシルエットでも、生地のもたつきが無く、背中のクリがしっかりと感じられます

もちろん、ネクタイを付けても・・

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コンパクトに収まり、良い感じ。

ちなみに生地は、Thomas Mason 「Portland 120」  120/2ポプリン

数ある高級生地を見てきましたが、、、

この生地は、張り感、滑り、織り密度 そのバランスが最も良いと自信を持って言える scylt の定番かつメイン素材です。

生地に関しては、話すと長くなるので、、、また別の機会でブログしたいと思います

scyltのコンセプトの一つは、「 ネクタイ無しでサマになる 」

ビジネスマンにとって、最も長い時間は社内でネクタイを外している時。

ただその時に、だらしなく外に開ききった衿はカッコよくありません。

だから、scyltの衿は、内側に巻いたロールがポイントです

外に広がらず首元で収まるカッタウェイ

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キレイなカーブのVゾーン

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丸みを帯びたロール感

 

 

 

 

 

 

衿のパターン形状と縫製技術、そして第一ボタンの位置に至るまで、自分が思う所の理想を追求しています

こだわりは、勿論、衿だけではありません。

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まず、アームホールは、手まつりとミシンステッチのハイブリッド縫製

おそらく世界でもオンリーワンかと。

ナポリシャツのシグニチャーでもあるアームホールの手まつりは

着心地を劇的に高める一方で、着用を重ね、洗いを繰り返す内にほつれて来るのが唯一の問題点。

中でも、一番初めにほつれてくるのが、着用時最も負荷のかかる袖下にあたる「鎌深」ゾーン。

脇の擦れと動きによる摩耗が、手まつりを消耗させるが故です。

そこで、scyltでは、身頃が3面パネルの構造だからこそ出来うる、脇パネルの袖下部のみをミシンステッチ縫製にて補強

消耗度の高い、脇下をしっかりとミシン縫製し、逆に、着心地を左右する肩まわりの上半分をぐるりと ハンドの手まつりと。

着心地と耐久性を両立させているわけです

他にも

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ハンド工程の一つとして剣ボロの開き口を補強するカンヌキ糸ループ

生成りのシルク糸で、光沢感によるちょっとしたアクセントに

 

 

 

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後ろパネルにはスリット仕様

scyltのパターンは、パンツ着用時ベルトの上でシャツ生地(ブラウジング分量)が余らないようにヒップ周りは、なるべくジャストフィット。

そのため、座った時に生地が引っ張られないように、スリット仕様に。(仏高級シャツメーカー charvet  もこの仕様)

勿論ここにも補強用カンヌキ糸ループが配されてます

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ボタンは4㎜厚の白蝶貝(普通は1.5mm~2mm厚)

こういう細かい所で、ラグジュアリー感を感じて貰いたいです

 

一番下のボタンには、配色糸を用いて、隠れたオシャレと遊び心を。

などなど、パターン含めて、他にもこだわりが随所に散りばめられているのですが。。。全部挙げていると、キリがないので今日はここら辺りで。

また改めて、ホームページにて、シャツの仕様解説ページなどを作って、一元的に見ることのできる風にしていければと思っております。

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